スポーツ・レクリエー
ション指導者
楽しさを大切にした健康スポーツの推進者
スポーツを通じた
豊かな生活の実現を応援する
スポーツ・レクリエーション指導者は、スポーツから距離を置いている人にも、その人に合ったスポーツ・レクリエーション活動を提供することで、体を動かす楽しさを実感させ、継続して活動できるよう支援することができる指導者です。
基礎資格
人々の“楽しさ”を重視して、無理なく主体的にスポーツ・レクリエーション活動への参加を促し、人と人との無理のない交流を促進できるコミュニケーション・スキルを持ち、その人に合ったスポーツ・レクリエーション活動の提供ができる者に認定される資格。
主な習得スキル
(習得できる知識と技術)
- 運動効果を、科学的な知見にもとづき、わかりやすく解説する力
- 運動やスポーツに無関心な人の参加を促す力
- 「健康でいたい」という意識を刺激して、運動やスポーツへの関心を誘う力
- 楽しさと運動効果で、運動やスポーツを持続する意欲を高める力
- 個人の変化、全体の変化を客観的な数値で示す力
- 幼児期、学童期、高齢期など、ステージごとの体の仕組みなどの生理学を理解し、それに応じて運動を提供できる力
- その人に適したスポーツ・レクリエーション活動を適した展開で提供できる力
- スポーツ・レクリエーション活動がもたらす身体的効果や、危険を回避して提供する運動方法など、生理学の知識を活かして実施する力
- スポーツ・レクリエーション活動がもたらす心理的効果、スポーツから距離を置いている人への効果的なアプローチ方法などの知識を活かして対象者とかかわる力
- スポーツから距離を置いている人のやる気を引き出し、動機づけを高められるコミュニケーション能力
活躍フィールド
(オススメの職業・職域など)
- 行政や民間組織の職員
- スポーツ指導者
- 総合型スポーツクラブ関係者
- 保育士、幼稚園教諭
- 小・中学校教諭
- スポーツボランティア
レクリエーションのスキルは、
こんなシーンで役立ちます。
学習方法
スポーツ・レクリエーション指導者の養成は、都道府県レクリエーション協会が実施しています。
理論科目には「通信学習」がありますが、都道府県レクリエーション協会によっては、すべて「集合学習」で実施する場合もあります。
詳しくは講習会情報でご確認ください。
「通信学習」(理論科目)を活用した場合、「集合学習」は最短4日間となります。 そのほか、現場実習2回以上も必要です。
学習方法
レクリエーション・インストラクターの学習方法は、都道府県協会のみで行うものと、日レクと都道府県協会と協働で行うものの2種があります。
集合学習で取得する
- 計60時間 (最短3ヶ月~1年程度)
※現在、養成コースは、学習内容をリニューアルしておりますので、開講しておりません。
開講につきましては、決まり次第こちらのページでご案内いたします。
詳細は、こちらをご覧ください。
開催情報詳細は、こちらをご覧ください。
学習内容
スポーツ・レクリエーション指導者は、これまでだれも取組めていなかったスポーツ未実施者の掘起しという課題をはじめ、運動が苦手な人も体を動かす楽しさを実感できる指導法など、新しいスキルを身につけることができます。
- スポーツ・レクリエーション概論
スポーツ基本計画におけるスポーツ・レクリエーションとは - レクリエーション支援の基礎
スポーツ・レクリエーションをとおした心の元気づくり - スポーツ・レクリエーション生理学
各ステージの特徴や、取り入れたい運動実施の留意点
各ステージに応じた運動の実践 - スポーツ・レクリエーション心理学
人々が主体的に活動に参加できるようにどのような支援の方法 - スポーツ・レクリエーション活動の習得
スポーツから距離を置いている人々にも、楽しく体を動かすことができるスポーツ・レクリエーション活動をアプローチ法とともに習得
幼児期や児童期、高齢期など各ステージに応じて取り入れたい運動を、生理学の知識とあわせて習得 - コミュニケーション・ワーク
対象者との信頼関係づくりや対象者間のコミュニケーション促進の方法
心の仕組み、動機づけの理論に基づいたアプローチ、支援技術
アイスブレーキング、ホスピタリティ
学習カリキュラム
科目 | 科目内容 | 時間数 (時間) |
---|---|---|
理論科目 (9時間) |
1.スポーツ・レクリエーション概論 | 1.5 |
2.コミュニケーション・ワーク理論 | 1.5 | |
3.スポーツ・レクリエーション生理学 | 3 | |
4.スポーツ・レクリエーション心理学 | 3 | |
実技科目 (36時間) |
5.スポーツ・レクリエーション支援法 | 3 |
6.生理学・心理学に基づいたスポーツ・レクリエーション活動の実践 (幼児期・学童期・高齢期の体の仕組みに合わせた楽しい運動実践) | 9 | |
7.スポーツ未実施者に適した種目の習得 | 24 | |
演習科目 (6時間) | 8.スポーツ・レクリエーション支援総合演習 | 4.5 |
9.安全管理の基礎 | 1.5 | |
実習科目 (9時間) | 10.現場実習 | 9 |
学習内容
スポーツ・レクリエーション指導者は、これまでだれも取組めていなかったスポーツ未実施者の掘起しという課題をはじめ、運動が苦手な人も体を動かす楽しさを実感できる指導法など、新しいスキルを身につけることができます。
運動効果をわかりやすく説ける
スポーツ・レクリエーション指導者は、人の体や機能は加齢とともにどう変化するのか、そしてスポレク活動が身体機能の向上や心の安定、意欲にどう作用するのか、実際に体を楽しく動かしながら、科学的な研究や医学的な知見にもとづき、わかりやすく解説できるための学習をします。
「スポーツ・レクリエーション生理学」「スポーツ・レクリエーション心理学」「体調管理の手法」「動機付けの支援技術」「活動の理解」の科目を学習することで、運動やスポーツに興味・関心を持たない人にも説得力のある誘いができるようになります。
無関心な人の参加を促す
「スポーツ未実施者参加促進法」では、対象となる人が多くいる場に出向いてスポレク活動へと誘う「アウトリーチ型」の参加者募集方法を学習します。
対象となる不特定の方々が多く集まる場はどこか、その分析からはじめ、具体的にどこで、どのように働きかけるのか、計画を実行するための協力組織、団体はどこかなどを含めて、参加促進計画を立てます。
さらに、実際に興味・関心のない人々にスポレク活動に参加してもらうためには、どのように働きかけたらよいのか、実技を含めて学びます。
健康でいたい」意識を刺激して誘う
運動やスポーツに無関心な人でも、健康への意識は非常に高く、NHKの健康に関する世論調査では、高齢者の9割が「自分は健康に気をつけている」としています(下図)。
また、運動が健康にプラスであることも多くの人々は知識としては理解しています。しかし、その二つが自分の中で切実な問題としてつながっていない人が多く、運動をしていない成人は6割弱もいるのです。
そこで、「アウトリーチ型」の参加者募集では、簡単な体のチェックや楽しくて運動効果のあるスポレク活動を体験してもらいながら、自分の体を意識してもらいます。あわせて、なぜ体を動かすことが体の機能や健康を維持・向上させるために大切なのかをわかりやすく説明し、参加へと誘います。
楽しさと運動効果で継続へつなげる
活動を自ら継続するためには、何よりも楽しさが必要です。
スポーツ・レクリエーション指導者は、対象に応じてそれぞれが楽しめるように、やり方やルールを柔軟に変えていく手法を「動機づけの支援技術」「活動の理解」で学びます。
さらに、参加者同士が楽しく交流するためのプログラム作成と展開方法を学習します。
個人の変化、全体の変化を数値で示す
運動をやりはじめ、継続したことによって実際にどんな効果があるのか、客観的な数値として見えると、継続への意欲も高まります。
スポーツ・レクリエーション指導者は、ストローやティッシュペーパー、タオルなど身近な道具などを使って自分たちで楽しく運動効果を計測できる「レク式体力チェック」の指導法を学び、参加者の変化を参加者一人ひとりにフィードバックします。
また、参加者一人ひとりの変化をまとめ、活動の成果を数値として示すことができ、行政等のもとめる実証(エビデンス)を提示できます。
学習カリキュラム
科目 | 科目内容 | 時間数 (時間) |
---|---|---|
理論科目 (9時間) | 1.スポーツ・レクリエーション概論 | 1.5 |
2.コミュニケーション・ワーク理論 | 1.5 | |
3.スポーツ・レクリエーション生理学 | 1.5 | |
4.スポーツ・レクリエーション心理学 | 1.5 | |
実技科目 (36時間) | 5.スポーツ・レクリエーション支援法 | 3 |
6.生理学・心理学に基づいたスポーツ・レクリエーション活動の実践 | 9 | |
7.スポーツ未実施者に適した種目の習得 | 24 | |
演習科目 (6時間) | 8.スポーツ・レクリエーション支援総合演習 | 4.5 |
9.安全管理の基礎 | 1.5 | |
実習科目 (9時間) | 10.現場実習 | 9 |
費用
- 養成講習会の費用は、都道府県レクリエーション協会によって異なりますが、概ね2~4万円程度です。
- スポーツ・レクリエーション指導者の登録料は、17,600円(税込)(16,000円(税別))です。
- 資格の有効期限は、合格年月日から2年経過後の6月末日までであり、2年ごとに更新料をお支払いいただきます。
- 複数資格をお持ちの方など、登録料についての詳細はこちらをご覧ください。
現場の声
立教大学 コミュニティ福祉学部 教授 /
(公財)日本体育協会指導者育成専門委員会委員
松尾 哲矢氏
スポーツ・レクリエーション指導者は、スポーツの次のステージを実現する最先端を担える人材です。
一層進む高齢者の急増に対応し、スポーツを通じた健康寿命延伸が重要な課題となっていますが、スポーツ・レクリエーション指導者の担うアウトリーチ型のスポーツ未実施者の参加促進と、楽しさと運動効果をベースとした継続へと促す動機付けの支援技術は、いままでにない新たな取組みと言え、その成果が期待されるところです。
順天堂大学 名誉教授
武井 正子氏
今、超高齢社会にあって、一人ひとりの健康状態や体力、さらに生き方に見合った健康づくりのカリキュラムが求められています。
必要とされるのは、AIには託せない計画性や創造性、企画力、コニュニケーション能力、そしてやさしさや思いやりの心です。
スポーツ・レクリエーション指導者養成のカリキュラムは、まさにその目的にかなった内容で、例えば、運動嫌いの子を運動好きにする、運動に無関心な中高年を無理なく軽スポーツの場に誘い込むなどの事例に対応しながら、実践力を身につけていくことができます。
東京大学大学院 総合文化研究科教授 /
東京大学スポーツ先端科学 研究拠点・拠点長
石井 直方氏
運動を行うのは単に健康のためではなく、人生を豊かな充実したものにするためです。そういう提示の仕方が重要ですし、また一方、せっかく体を動かすなら健康づくりのためにも効果的に行った方がよいでしょう。無理をして体を痛めてしまっては元も子もありません。
本来、人間は動く動物です。生物として運動に喜びを感じるようにできているはずなのに、成長の過程で運動嫌いになってしまっている方もいます。そういう人々も含め、多くの方々に運動の楽しさを発見してもらい、健康づくり、身体づくりに効果的な運動を楽しく身につけていただけるような指導のできる指導者は極めて重要です。
資格取得の流れ
(受講申込から合格までの流れ)
スポーツ・レクリエーション指導者資格の学習時間は、60時間となっており、最短3ヶ月~1年程度で資格取得が可能です!
- チェック1養成講習会の受講申込み
令和4年度の養成講習会は、福島県・福井県・静岡県のレクリエーション協会での開催を予定しております。
※令和4年6月現在の情報となります。今後、新型コロナウイルス感染症等の影響により、延期や中止になる可能性があります。
受講申込みの方法等に関しては開催地の都道府県レクリエーション協会までお問い合わせください。
- チェック1養成講座の受講申込み
- 申込みについて詳しくは講習会情報ページをご覧ください。
- チェック2養成講習会の受講
都道府県レクリエーション協会によって、養成講習会の開催時期や費用が異なります。また、保有資格によって受講が免除される科目もあります。詳しくはこちらの別紙をご覧ください。
※当協会が認定した大学・短大、専門学校に通う学生は、所定の科目を履修することで資格取得要件を満たせます。
より詳しい情報については、開催地の都道府県レクリエーション協会までお問い合わせください。
- チェック2養成講座の受講
- お住まいの地域で実施されている養成講座へご参加ください
都道府県レク協会主催の講座と日本レク協会主催の講座があります
※現場実習(事業参加1回以上、スタッフ参加1回以上)の履修も必要です
- チェック3資格認定審査
- すべての科目を修了すると、審査を受験し、合格すると資格登録手続きが行えます。審査の内容は筆記・実技・活動レポート等で、開催地により審査内容は一部異なります。
- チェック3資格認定審査
- 都道府県レク協会が実施する審査を受けます
- チェック4資格の認定・登録申請
- 当協会の登録センターより、登録料の請求書を発行いたします。
- チェック4資格の認定・登録申請
- 都道府県レク協会をとおして登録申請をします
登録料 17,600円(16,000円+税1,600円)
- チェック5資格の認定・登録申請
- おめでとうございます!
これであなたも「スポーツ・レクリエーション指導者」です。
教育や福祉、スポーツ、地域づくりなどあなたが活躍できる場面はたくさんあります。
- チェック5資格の認定・登録申請・資格証の交付
- 登録が完了したら資格証が交付されます
レクリエーション活動を活かした
「笑顔づくり」を始めてみませんか?
受講生の声
受け入れてもらうことの大切さをレクリエーションで学んだ
豊嶋 亜紀子さん
レクリエーションとの出会いで、子どもから高齢者まで指導の幅を広げて活躍している豊嶋さんの活動レポートをご紹介します。